『2340日目、抗がん剤治療』

1)病状、及び症状

 

『左脛骨の平滑筋肉腫・骨転移・肝転移・リンパ節転移』

 

 

2)治療方法とその内容

 

『抗がん剤(ヴォトリエント)を服用』

 

□ヴォトリエント・・・製造会社は、ノバルティスファーマ株式会社。

効果があるとされるのは、悪性軟部腫瘍、根治切除不能又は転移性の腎細胞がん。

 

副作用は、下痢、食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛、高血圧、徐脈、毛髪変色、脱毛、皮膚乾燥、発疹、皮膚脱色、粘膜炎、関節痛、筋肉痛、発声障害、頭痛、めまい、味覚異常、疲労、体重減少。

重い副作用では肝機能障害、高血圧クリーゼ、心不全、不整脈、血栓塞栓症、消化管穿孔、甲状腺機能障害、ネフローゼ症候群、感染症、間質性肺炎、可逆性後白質脳症症候群、血栓性微小血管症、網膜剥離、膵炎が報告されいます。

 

※保険適用されます。

 

がんの増殖につながる血管やリンパ管の新生を阻害することなどにより抗腫瘍効果を発揮します。がんの栄養補給路あるいは転移経路が絶たれ、結果的にがんの勢いが衰え増殖や転移が起こりにくくなります。

 

1日1回、食間(空腹時)に服用。食前や食後は避け、食事の1時間以上前または食後2時間以降に服用。1回の服用量は通常800mg(4錠)です。

 

 

  • 検査内容

 

『血液検査、尿検査、血圧測定』

 

①血液検査では…クレアチニンとASTが基準値より高く、赤血球とヘモグロビンが基準値より低かったです。

今回の測定値基準値
尿素窒素17.4mg/dℓ8.0~20.0mg/dℓ
クレアチニン1.32mg/dℓ男性0.65~1.09mg/dℓ

女性0.46~0.82mg/dℓ

AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)47u/ℓ0~30u/ℓ
ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)21u/ℓ0~30u/ℓ
白血球5200µℓ3200~8590µℓ
赤血球402万/µℓ男性438~577万/µℓ

女性376~516万/µℓ

ヘモグロビン11.8g/dℓ男性13.1~16.6g/dℓ

女性12.1~14.6g/dℓ

 

 

 

□尿素窒素とは、「たんぱくの燃えカス」で、腎臓からろ過されて尿中に排出されます。急性や慢性の腎不全に陥り腎機能のはたらきが衰えると、ろ過しきれない分が血液中に残り、尿素窒素の値が上昇します。また脱水やむくみ、尿路結石や尿路の腫瘍などの閉塞性尿路疾患があると、たまった尿中の尿素窒素が血液に逆流して高値になります。
また、たんぱく質のとりすぎ、感染症、がん、糖尿病、甲状腺機能亢進症、消化管出血などで、尿素窒素がつくられすぎる場合も、血液中の尿素窒素が上昇します。
一方、尿素窒素は肝臓で合成されるので、肝硬変や劇症肝炎など肝不全の状態になるとつくられる尿素窒素が減って低値になります。たんぱく質の摂取不足も尿素窒素の量が低下します。

 

□クレアチニンとは、筋肉中の物質からできる老廃物で、腎臓でろ過されたあと尿中に排出されます。このクレアチニンの量は、筋肉や運動量と関係しているといわれます。そのため、一般に女性より男性のほうが高値に出ます。筋肉量が落ちてくると、クレアチニンの量も減少します。また、妊娠すると、尿から排泄するクレアチニンの量が多くなるために、値が低くなります。
血液中のクレアチニンの濃度は、腎機能をみる指標となります。腎機能に障害があると、排泄量が低下して、血液中のクレアチニンの値が上昇します。
基準値を上回って高値になるときは、急性腎炎、慢性腎炎、腎不全のほか、尿路結石などの尿路閉塞疾患、心不全などの病気が疑われます。ショックや脱水などでも血液中のクレアチニンが高値になります。
反対にクレアチニンが低値の場合は、尿崩症、筋ジストロフィーなどの病気が疑われます。

 

□AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)とは、酵素の一種で、心臓の筋肉や骨格筋、肝臓に多く含まれています。心臓や肝臓などの臓器になんらかの障害があると、血液中にASTが漏れ出してきます。ASTは、血液中のASTの量により、主に肝臓や心臓にどの程度の障害が起きているかを知ることができます。ASTの数値が高い場合、ALTなど、他の検査値も考慮して判断します。

 

□ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)とは、酵素の一種で、肝臓に一番多く含まれており、肝臓になんらかの異常があって細胞が壊れ過ぎていると、血液中にALTが漏れ出してきます。従ってALTで異常が認められた場合は、まず肝臓に問題があると考えられます。ALTの数値が高い場合、ASTなど、他の検査値も考慮して判断します。

 

□白血球は、体外から侵入してきた細菌やウイルス、異物を排除するはたらきがあります。傷や炎症などがあると、白血球は骨髄で盛んにつくられるようになり、血液中の数が増えてきます。
白血球数が基準値より高い場合は、けがのほか、扁桃腺、気管支炎、肺炎、腎盂腎炎、膀胱炎などの炎症性疾患が疑われます。また、白血病、がんなどがあるときも高くなります。
一方低い場合は、再生不良性貧血、肝硬変、急性白血病、膠原病、一部の白血病、ウイルス感染などが疑われます。
なお、白血球数は運動やストレスなどが原因で一時的に増えることがあります。そのほか、ヘビースモーカーも白血球数が増えます。多少の低値、高値であっても、ほかの検査で異常がなく自覚症状がなければ心配はいりません。

 

□赤血球は、肺で酸素を受け取って全身の細胞に送り届け、細胞で不要になった二酸化炭素を受け取って肺まで運んでいます。赤血球数が減ると貧血を起こします。逆に赤血球数が増えると、血液が流れにくくなったり、血管が詰まりやすくなる、赤血球増多症が疑われます。
赤血球数減少の原因として多いのは鉄欠乏性貧血で、食事中の鉄分の不足や、ダイエットによる栄養不足、痔、胃潰瘍などによる出血、胃がん、関節リウマチなどが考えられます。

 

□ヘモグロビンとは、赤血球中に含まれる、たんぱく質のグロビンと鉄を含む色素ヘムとが結合した色素たんぱく質。代表的な鉄たんぱく質の一であり、ヘムたんぱく質に分類される。呼吸器官から入った酸素と結合してオキシヘモグロビンとなり、体内の各組織に運ぶ働きをする。減少すると貧血になります。

 

 

 

②尿検査では…尿蛋白1+で陽性となり、腎臓機能の異常が疑われます。

今回の測定値基準値
尿蛋白1+
尿糖
ケトン体
尿潜血

 

 

※-は(陰性)・±は(疑陽性)・+~2+は(陽性)となります。

 

 

□尿蛋白とは、尿にあまり存在しないはずのタンパク質が含まれているかを検査します。腎臓が血液をろ過して、体内にある液状の老廃物を尿として排泄するとき、血中のタンパク質は体に必要な物質であるため、尿ではなく再び血液に戻される仕組みです。

しかし、腎臓がうまく機能していないと、タンパク質などの物質が尿に多く混ざってしまい、尿試験紙が反応を示します。つまり、尿蛋白が陽性となった場合は腎機能に異常が疑われるということです。

 

□尿糖とは、尿に糖が含まれているかを検査します。通常は尿からはほとんど糖が検出されませんが、腎臓や肝臓が悪くなると陽性になります。

食べ物から体内に取り込んだブドウ糖は、血液に乗って体中を一巡し、腎臓にたどり着きます。腎臓で血液がろ過されたときに、体に不要な物質は尿に混ざり、体に必要な物質は再び血液に戻されます。

ブドウ糖は体に必要な物質ですので血液に含まれて、尿にほとんど排出されません。逆に尿にブドウ糖が含まれる状態は「尿糖」と呼ばれ、膵臓や腎臓に障害があると推測されます。

 

□ケトン体とは、肝臓で脂肪を分解したときに発生する老廃物で、正確にはアセト酢酸、アセトン、β-ヒドロキシ酪酸の3つを合わせた総称です。

老廃物であるケトン体は血液を介して全身に運ばれ、主に筋肉や腎臓で代謝されます。このように通常はケトン体が尿に含まれることはありません。

しかしながら、糖尿病などで栄養の吸収量が不足すると、栄養の代わりに体内の脂肪を肝臓がたくさん分解することになります。その結果、血液中にケトン体の量が異常に蓄積され、最終的に尿にも混ざって排出されて、ケトン体が陽性を示します。

 

□尿潜血とは、尿に血液が混じっている状態であり、正確には尿の中に含まれる赤血球を計っています。通常、尿には5個/µl以下というわずかな量の赤血球しか存在しません。

しかし、尿が作られる腎臓、尿の通り道である尿管、尿を貯める膀胱、尿を体外に排出する尿道で出血があると、尿潜血が+(陽性)を示します。

 

 

 

③血圧測定では…問題なし。

今回の測定値基準値
最高血圧128mmHg~139mmHg
最低血圧74mmHg~89mmHg

 

 

 

 

4)感想、思ったこと

 

今回から、この抗がん剤、ヴォトリエントを服用し始めて、良かったのは、点滴ではなく、飲み薬という点です。今まで、入院、外来で点滴をしていたので、それに比べて、毎日4錠を決まった時間に飲むだけなので、とても楽です。あとは、薬が効いてくれれば、最高ですね。

服用し始めて、すぐに出た副作用が、吐き気と倦怠感でした。食事量も減りました。

症状が出やすい副作用として、高血圧があります。なので、毎日測定するのが理想ですが、血圧計が無いので、病院に行く時は必ず測定します。

 

 

5)次の取り組み

 

ヴォトリエント服用を継続。

週に1回、血液検査、尿検査、血圧測定。

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