『119日目、腫瘍切除・人工関節置換手術』

1)病状、及び症状

 

『左脛骨の平滑筋肉腫』

 

 

2)手術方法とその内容

 

抗がん剤治療を約3ヶ月間行い、がん細胞の増殖を抑えられたので、左脛骨の平滑筋肉腫の腫瘍切除・人工関節置換手術を行います。

 

人工関節置換は、がん細胞が骨の広範囲に増殖していた為、がん細胞を切除すると骨の中が空洞になってしまい、体重が支えられず、力がかかると骨折の危険がある為に行う。

 

 

①がん細胞の切除

左脛骨の中央を切り、2つに分け、左脛骨の上部を脚から取り出します。

そして、がん細胞の部分を切除します。

 

 

 

②液体窒素処理

左脛骨を取り出し、がん細胞を切除したら、それを液体窒素に浸けて完全にがん細胞を死滅させる。

 

□液体窒素とは、液化した窒素。純粋な液体窒素は、無色透明。沸点−195.8℃。

医療分野では、血液の凍結保存や、生殖細胞、生物学的サンプルや素材の保存に利用される。また、いぼ、光線性角化症、がん、新生物を除去するのに利用される。

 

 

 

③人工関節置換

左膝に人工関節を入れて、ボルト、ワイヤー等で固定する。

 

人工関節は、ジンマー・バイオメット合同会社製のNexGenを使用。

 

□人工関節とは、変形性関節症や関節リウマチ、大腿骨頭壊死、骨折などにより変形した関節を、金属(チタン合金、コバルトクロム合金)やセラミック、ポリエチレンなどでできた人工関節で入れ換えます。入れ換えることにより、高い確率で痛みがなくなり、歩行能力が改善されます。

屈曲角度は理論上約110度です。

人工関節の寿命は、患者さんの身体的条件・活動度・体重など、多くの要素に影響されますが、一般的に15年~20年と言われています。

動きによっては、人工関節に大きな負担をかけることがありますので、膝をねじる、衝撃の強い、走ったり、飛び跳ねたりすることや、転ばないように注意しましょう。

 

 

 

④左脛骨の強化

右脚の腓骨の一部と、左右の座骨、恥骨の一部を切り取り出し、左脛骨と人工関節との隙間に入れて、やがて骨同士がくっつき、骨の強度が上がります。

骨は切り取りしても、身体に、生活に影響の無い、腓骨、座骨、恥骨の一部を使います。

 

 

 

 

  • 検査内容

 

『血液検査、尿検査、体温測定、血圧測定、血中酸素濃度測定

 

血液検査は、毎朝行います。

尿検査は、毎朝行います。

体温測定は、自分で毎日、朝・昼・晩に測定して、記入用紙に書き込みます。

血圧測定、血中酸素濃度測定は毎日、朝・昼・晩に看護師さんが測定してくれます。

 

 

血液検査では…問題なし

尿検査では…問題なし

体温測定では…問題なし

血圧測定では…問題なし

血中酸素濃度測定では…問題なし

 

 

□血中酸素濃度測定とはパルスオキシメーターと言う測定器です。パルスオキシメーターの指をはさむ部分は、発光部分とセンサーで構成されています。発光部分は赤色光と赤外光を発し、これらの光が指先を透過したものをセンサーで測定します。血液中のヘモグロビンは酸素との結合の有無により赤色光と赤外光の吸収程度が異なるので、センサーで透過光を測定して分析することにより、血液中の酸素量を測定することができます。

通常、血液中の酸素量は約96~99%ですが、一定レベルを下回ると、立ちくらみ・めまい・卒倒などの症状が起き、最悪の場合生命の危険がありえますので、重要な測定となります。

 

 

4)感想、思ったこと

 

抗がん剤治療を約3ヶ月間行い、がん細胞の増殖を抑えられた事が確認できたのは良かったのですが、腫瘍切除、人工関節置換手術がとても問題でした。

それは、「膝の腱を切って脛骨を取り出すことによって、手術後、筋力が100%に戻らないこ」と「人工関節によって、膝が110度しか曲がらないこと」です。

しかし、当時は、この手術以外選択肢がなく、そこまで日常生活に影響は出ないだろうと考えていましたが、実際は、筋力が60%位で、膝は100度位です。日常生活にとても影響が出ます。

今思えば、もっと深く考えて、他の手術方法、他の病院を探せば良かったかなと思います。

 

 

 

5)次の取り組み

 

手術後、リハビリ開始

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