1)病状、及び症状
『左脛骨の平滑筋肉腫』
2)治療方法・リハビリとその内容
左脛骨の平滑筋肉腫の腫瘍切除・人工関節置換手術から約1ヶ月半で、リハビリを継続しつつ、抗がん剤治療を再開します。
抗がん剤治療の再開の目的は、手術で切除した腫瘍の他に、画像では確認できない小さな腫瘍がある可能性がある為。そして、転移を防ぐ為に、手術後にも抗がん剤治療を行います。
抗がん剤(アドリアシン+イホマイド)を投与
□アドリアシン・・・製造会社は、先発医薬品が、協和発酵工業株式会社、ニプロファーマ株式会社の2社。
後発医薬品(ジェネリック医薬品)は、日本化薬株式会社、サンド株式会社の2社。
効果があるとされるのは、悪性リンパ腫、肺がん、胃がん、胆嚢・胆管がん、膵臓がん、肝臓がん、大腸がん、乳がん、膀胱がん、子宮体がん、骨肉腫、多発性骨髄腫、各種の小児がん、悪性骨軟部腫瘍、悪性骨腫瘍、多発性骨髄腫、小児悪性固形腫瘍。
副作用は、吐き気、嘔吐、脱毛、骨髄抑制(骨髄の働きが低下し、赤血球、白血球、血小板の数が減少)、心不全、不整脈、心筋障害、出血、食欲不振、口内炎、下痢、血管痛、静脈炎、心機能障害が報告されいます。
※保険適用されます。
□イホマイド・・・製造会社は、シオノギ製薬株式会社
効果があるとされるのは、小細胞肺がん、前立腺がん、子宮頸がん、骨肉腫、胚細胞腫瘍、悪性リンパ腫、悪性骨軟部腫瘍、小児悪性固形腫瘍、乳がん。
副作用は、吐き気、嘔吐、脱毛、倦怠感、出血性膀胱炎、骨髄抑制(骨髄の働きが低下し、赤血球、白血球、血小板の数が減少)、急性腎不全、間質性肺炎、心不全、不整脈、痙攣が報告されいます。
※保険適用されます。
アドリアシンとイホマイドはそれぞれ輸液ポンプを使用し、点滴と体内にあるCVポートを繋ぎ投与します。
投与する量と時間は、身長、体重、年齢、がんの種類などで変わってきます。
抗がん剤は、ほぼ無色ですが、アドリアシンは赤い色をしており、副作用が強く、特に吐き気、嘔吐が強く、抗がん剤の赤い色を見ただけで気持ち悪くなる人も居るらしく、見た目のイメージから「赤い悪魔」などと呼ぶ人も居るようです。
手術後の膝
リハビリ方法
メニュー1
①仰向けになり、両脚を伸ばす。
②膝の下にタオルを挟む
③膝に力を入れて、膝を床に押し付ける。
メニュー2
①仰向けになり、両脚を伸ばす。
②膝を立てて曲げられるだけ曲げる
③膝をゆっくり戻す
メニュー3
①うつ伏せになり、両脚を伸ばす。
②足首にウエイトを巻き付ける
②膝を床につけた状態で膝を曲げる
③ゆっくり戻す
メニュー4
①椅子に座る
②足首にウエイトを巻き付ける
③膝下のみをゆっくり上げ下げをする
メニュー5
歩行訓練
①平行棒を使用
②両手で平行棒を掴んでゆっくり歩く
③左脚は1/2荷重
メニュー6
歩行訓練
①松葉杖を使用
②無理のない歩幅でゆっくり歩く
③左脚は1/2荷重
松葉杖の合わせ方
松葉杖の長さ
①脇の前面から床までの長さに5cm加える
②脇の前面から小指の外15cm,前15cmのポイントまでの長さ
③簡易的な方法として、一般成人では(身長−41cm)で対応できる
松葉杖の握りの高さ
①肘を軽く曲げた(30°)状態で握りやすい高さ
②脚の付け根(股関節)の高さ
- 検査内容
『血液検査、尿検査、尿量検査、体温測定、血圧測定、血中酸素濃度測定』
血液検査は、毎朝行います。
尿検査は、毎朝行います。
尿量検査は、尿が出る度に毎回、測定カップに全量入れます。
体温測定は、自分で毎日、朝・昼・晩に測定して、記入用紙に書き込みます。
血圧測定、血中酸素濃度測定は毎日、朝・昼・晩に看護師さんが測定してくれます。
血液検査では…問題なし
尿検査では…問題なし
尿量検査は…問題なし
体温測定では…問題なし
血圧測定では…問題なし
血中酸素濃度測定では…問題なし
□尿量検査は、抗がん剤の副作用で腎臓障害予防の為です。
基本となるのは、十分な水分補給と尿量の確保です。これによって抗がん剤の排泄を促し、腎臓へのダメージを軽くすることができます。
トイレに尿量を測定する機械がありまして、尿が出る度に、測定カップに全て尿を入れて、機械にセットすると、自動で測定してくれます。
尿量が少ない場合には、必要に応じて利尿薬が使われることもあります。
大量の水分をとるのが不可能なときは、水分をとる代わりに電解質輸液の点滴で水分を補います。
□血中酸素濃度測定とはパルスオキシメーターと言う測定器です。パルスオキシメーターの指をはさむ部分は、発光部分とセンサーで構成されています。発光部分は赤色光と赤外光を発し、これらの光が指先を透過したものをセンサーで測定します。血液中のヘモグロビンは酸素との結合の有無により赤色光と赤外光の吸収程度が異なるので、センサーで透過光を測定して分析することにより、血液中の酸素量を測定することができます。
通常、血液中の酸素量は約96~99%ですが、一定レベルを下回ると、立ちくらみ・めまい・卒倒などの症状が起き、最悪の場合生命の危険がありえますので、重要な測定となります。
4)感想、思ったこと
今回から、抗がん剤治療が再開し、まだ、車いすと松葉杖での生活で、そこに抗がん剤治療がプラスされるので、とても動きづらく、トイレに行くのも大変です。
5)次の取り組み
リハビリを継続
抗がん剤治療を継続
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