1)薬の名前
抗がん剤治療(商品名ゲムシタビン)
欧文略語:GEM
先発医薬品はジェムザール、後発医薬品(ジェネリック医薬品)はゲムシタビンと言う商品名
薬価は1g約6,000円~15,000円位です。
※保険適用されます。
ゲムシタビンは、代謝拮抗薬の中でも「ピリミジン拮抗薬」に分類される抗がん剤です。
□代謝拮抗薬とは、細胞分裂に必要な材料の類似物質を取り込ませることでがん細胞の増殖を抑える抗がん剤です。
□ピリミジン拮抗薬とは、細胞増殖に必要なDNAの成分にピリミジン塩基と呼ばれる物質があり、この、ピリミジン塩基と同じ様な構造をもち、DNA合成の過程でピリミジン塩基の代わりに取り込まれることなどにより抗腫瘍効果をあらわす。
- どの病気にどのように効くのか?
非小細胞肺がん、膵臓がん、胆道がん、膀胱がん、尿路上皮がんに効果があるとされています。切除不能の乳がん、そして化学療法の後に悪化した卵巣がんにも有効性が報告されています。
ゲムシタビンは、DNAを合成するピリミジン塩基「シトシン」に似せた物質です。投与するとシトシンと間違って体内に取り込まれるため、がん細胞の正常なコピーを阻害し、最終的に細胞を自死(アポトーシス)に導くことができます。
- いつ、だれによって発明されたのか?
ジェムザール(ゲムシタビン)は、1983年にアメリカのイーライリリー社によって開発され、2000年に日本で承認された。
現在日本での製造会社は、先発医薬品が日本イーライリリー株式会社。ジェネリック医薬品がサンド株式会社、日本化薬株式会社、持田製薬株式会社、大鵬薬品工業株式会社、高田製薬株式会社、沢井製薬株式会社、武田薬品工業株式会社、ファイザー株式会社、日医工株式会社の10社です。
4)具体的な治療方法と期間
私の場合はドセタキセルとゲムシタビンの抗がん剤を合わせて治療しました。
①吐き気止め、デキサメタゾンとグラニセトロンを約15分で投与
②ドセタキセルを約1時間で投与
③ゲムシタビンを約30分で投与
④生理食塩液を約15分で投与
期間は3週間に1回を1サイクルとし、1週目に抗がん剤を投与したら、2・3週間目はお休みして、4週目にまた抗がん剤を投与の繰り返しでスケジュールが決まります。
その後、定期的にレントゲン、CT検査などの画像にてがんの様子を見ながら、継続します。
- 痛みや副作用
骨髄抑制、吐き気、嘔吐、口内炎、過敏症、頻脈、発熱、頭痛、めまい、脱毛
骨髄抑制が代表的な副作用で、感染症には十分に気をつける必要があります。
ほかに主なものとして間質性肺炎、アナフィラキシー症状、心筋梗塞、うっ血性心不全、肺水腫、腎不全などが報告されています。
痛風の人、腎臓や肝臓、心臓に障害のある人は、症状が悪化することがあります。また胸部または腹部の放射線照射と併用すると、食道炎や肺炎などを生じることがあります。
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