抗がん剤治療・オプジーボとその費用や効果は?

1)薬の名前

 

抗がん剤治療薬オプジーボ(ニボルマブ)

薬価は100mg約370,000円

※保険適用されます。

オプジーボは100mg約730,000円で、患者一人につき月額の薬剤費が約290万円だとすると、年間約3,500万円かかる。

それが、2017年2月から50%引き下げられました。

保険適用になり、限度額適用認定証を申請すれば、自己負担限度額を抑えることができます。

 

オプジーボは、分子標的治療薬になります。

 

□分子標的治療薬とは、従来の抗がん剤は、がん細胞そのものを標的としたものではなく、がんの特徴である分裂をくり返して増殖している細胞を攻撃する薬でした。このため、正常な細胞(特に、分裂がさかんな骨髄の細胞など)も攻撃してしまい、副作用も多く出てしまうというデメリットがありました。

これに対して分子標的治療薬とは、がん細胞が持っている特定の分子(遺伝子やタンパク質)をターゲットとして、その部分だけに作用する薬のことです。

しかし、正常細胞に全く作用しないわけではなく、一部、重い副作用が起こることも報告されています。

 

 

2)どの病気にどのように効くのか?

 

悪性黒色腫、非小細胞肺癌、腎細胞癌、ホジキンリンパ腫、頭頸部癌、胃癌に効果があるとされています。

 

人間の体には「免疫」があり、免疫細胞(T細胞)が体外から入ってきた異物、病原菌や、体内で細胞が変化してできた「がん細胞」を検知して、これらを取り囲んで殺したり、動かなくしたり、体外に排除する働きをします。

ところが、T細胞の働きが悪く、がん細胞を抑え込むことができなくなると、がん細胞の表面にある「PD-L1」あるいは「PD-L2」という分子が、T細胞の「PD-1」と結合し、T細胞の動作を止めてしまい、免疫を効かなくします。これを「がん免疫逃避機構」と言います。この結果、がん細胞が増殖し、画像診断でも明らかながんとなるのです。

これに対して、オプジーボは、PD-1またはPD-L1にふたをかぶせ、T細胞のPD-1とがん細胞のPD-L1とのつながりを阻害します(働かなくします)。この結果、免疫が再び元に戻り、がんを撃退することができます。

 

 

□免疫細胞とは、体外から侵入した異物や病原体、体内の悪性新生物(腫瘍(しゅよう)細胞)などを認識し特異的に攻撃する免疫反応をおもに担当する細胞の総称。免疫担当細胞ともいう。白血球の一種でリンパ組織に多いリンパ系細胞のほか、マクロファージや、樹状突起をもつ樹状細胞などがある。リンパ系細胞には、T細胞、B細胞、NK(ナチュラルキラー)細胞のほか、形質細胞などの種類がある。

マクロファージや樹状細胞は、その突起によって異物の抗原を認識し、その情報をT細胞やB細胞に伝える。なお、マクロファージには異物を取り込んで貪食る働きもある。マクロファージや樹状細胞から情報を受け取ったT細胞やB細胞は活性化し、異物を攻撃し排除するように働く。

B細胞は、外来異物や病原体を攻撃する抗体を産生する。

また、T細胞から分化したキラーT細胞は異物や病原体および悪性新生物を攻撃して排除する。さらに、ヘルパーT(Th)細胞は免疫を活性化させるサイトカインなどを産生してB細胞やほかのT細胞を助け、サプレッサー(制御性)T細胞はTh細胞とともに免疫反応の制御を担当する。

また、NK細胞は、独自に感染細胞や腫瘍細胞をみつけだし攻撃する。

 

 

3)いつ、だれによって発明されたのか?

 

京都大学の本庶佑(ほんじょ・たすく)教授によって発見され、小野薬品工業と本庶教授とが共同研究して、オプジーボが生まれました。

 

オプジーボはバイオ医薬品であり、小野薬品工業はバイオ医薬品の製造技術を持っていないため、米国のバイオベンチャー、メダレックスと2005年に提携しましたが、そのメダレックスが2009年にBMS(ブリストル・マイヤーズスクイブ)に買収されたため、2011年に小野薬品工業とBMSはオプジーボに関して全面提携しました。

 

 

4)具体的な治療方法と期間

 

オプジーボは、静脈から1時間以上かけて点滴注射で投与します。投与量は、患者さんの治療歴や体重によって決まります。

 

オプジーボは投与した次の日から13日間は休薬します。投与日と休薬期間をあわせた14日間を1コースとして、繰り返し投与します。化学療法による治療を受けたことのある患者さんは、投与した次の日から20日間休薬し、投与日と休薬期間をあわせた21日間を1コースとする場合もあります。

 

 

5)痛みや副作用

 

疲労、倦怠感、発疹、悪心、嘔吐、瘙痒症、食欲減退、下痢、発熱、甲状腺機能低下症が報告されいます。

 

重い副作用では、間質性肺疾患、重症筋無力症、筋炎、心筋炎、横紋筋融解症、大腸炎、重度の下痢、1型糖尿病、肝機能障害、肝炎、甲状腺機能障害、末梢性ニューロパチー、多発ニューロパチー、自己免疫性ニューロパチー、ギラン・バレー症候群、脱髄、脳炎、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、腎障害、尿細管間質性腎炎、副腎機能不全、インフュージョンリアクションが報告されいます

 

 

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