『1635日目、ラジオ波焼灼術』

1)病状、及び症状

 

『左脛骨の平滑筋肉腫・骨転移・肝転移・リンパ節転移』

 

 

2)治療方法とその内容

 

ラジオ波焼灼:RFA(radiofrequency ablation)

 

肝臓がんにラジオ波焼灼術を行います。

 

ラジオ波焼灼術とは、肝臓がんを死滅させるために行なわれる治療です。ラジオ波とは、AMラジオなどの周波数に近い周波数約450キロヘルツの高周波のことで、他の医療機器(電気メスなど)に使用される高周波と同じものです。

腫瘍の中に直径1.5ミリの電極針を挿入し、ラジオ波電流を流すことにより、電極周囲に発生させた熱によって病変を固めてしまいます。固まった細胞は、細胞の機能が失われているために、間もなく死んでしまいます。1995年頃から欧米で開発され、日本では1999年頃から広く臨床使用されています。2004年4月には、日本でも保険適用手術として認められ、肝細胞癌に対する標準的な治療として位置づけられています。

 

 

ラジオ波焼灼術の一般的適応としては患者さんによりますが、以下の様な基準です。

 

□病変が切除不能または患者様が切除を希望しない

□病変が3cm3個以内あるいは5cm以内単発

□血小板5万/mm3以上

□プロトロンビン時間50%以上

□総ビリルビン3.0mg/dl以下

 

 

 

抗がん剤治療

 

□ドセタキセル・・・製造会社は、先発医薬品が日本サノフィ株式会社。

後発医薬品(ジェネリック医薬品)が、沢井製薬株式会社、日本ケミファ株式会社、ニプロ株式会社、日本化薬株式会社、東和薬品株式会社、持田製薬株式会社、武田薬品工業株式会社、株式会社ヤクルト、マイラン製薬株式会社、大興製薬株式会社、エルメッド エーザイ株式会社、あすか製薬株式会社の12社です。

効果があるとされるのは、乳がん、非小細胞肺がん、胃がん、卵巣がん、食道がん、頭頸部がん、前立腺がん、子宮体がんに効果があるとされています。特に乳がんに有効とされ、手術の前後に補助療法として用いられます。

 

副作用は、浮腫(むくみ)、骨髄抑制、過敏症、脱毛、爪の変化、心タンポナーデ、肺水腫、下痢、吐き気、嘔吐、発疹が報告されいます。

 

※保険適用されます。

 

 

 

□ゲムシタビン・・・製造会社は、先発医薬品が日本イーライリリー株式会社。

後発医薬品(ジェネリック医薬品)が、サンド株式会社、日本化薬株式会社、持田製薬株式会社、大鵬薬品工業株式会社、高田製薬株式会社、沢井製薬株式会社、武田薬品工業株式会社、ファイザー株式会社、日医工株式会社の9社です。

効果があるとされるのは、非小細胞肺がん、膵臓がん胆道がん膀胱がん、尿路上皮がんに効果があるとされています。切除不能の乳がん、そして化学療法の後に悪化した卵巣がんにも有効性が報告されています。

 

副作用は、骨髄抑制、吐き気、嘔吐、口内炎、過敏症、頻脈、発熱、頭痛、めまい、脱毛、間質性肺炎、アナフィラキシー症状、心筋梗塞、うっ血性心不全、肺水腫、腎不全などが報告されいます。

 

※保険適用されます。

 

 

抗がん剤投与スケジュール

 

1日目

入院後、血液検査、尿検査をして抗がん剤が投与できるか確認。

体重測定、身長測定をして抗がん剤の量が決まります。

 

2日目

抗がん剤投与。

 

私の場合はドセタキセルとゲムシタビンの抗がん剤を合わせて治療しました。

 

①吐き気止め、デキサメタゾンとグラニセトロンを約15分で投与

②ドセタキセルを約1時間で投与

③ゲムシタビンを約30分で投与

④生理食塩液を約15分で投与

 

3日目

抗がん剤投与後、問題が無ければ退院。

 

 

期間は3週間に1回を1サイクルとし、1週目に抗がん剤を投与したら、2・3週間目はお休みして、4週目にまた抗がん剤を投与の繰り返しでスケジュールが決まります。

その後、定期的にレントゲン、CT検査などの画像にてがんの様子を見ながら、継続します。

 

□デキサメタゾンとは、ステロイド系抗炎症薬 (SAID) の一つである。炎症の原因に関係なく炎症反応・免疫反応を強力に抑制する。

化学療法を受けている悪性腫瘍患者に対して、抗がん剤の副作用治療・予防を目的としてデキサメタゾンが投与される。デキサメタゾンはオンダンセトロン等の5-HT3受容体拮抗薬の制吐作用を増強する。

 

□グラニセトロンとは、5-HT受容体拮抗薬の一つである。

化学療法の誘発性嘔気・嘔吐の治療に用いられる。がん化学療法の代表的な副作用の中に嘔気、嘔吐、下痢があり、これらの予防・軽減・治療ができる。

 

 

3)検査内容

 

『血液検査、尿検査、体温測定、体重測定、血圧測定、血中酸素濃度測定

 

血液検査は、毎朝行います。

尿検査は、毎朝行います。

体温測定は、自分で毎日、朝・昼・晩に測定して、記入用紙に書き込みます。

体重測定は、毎朝行います。

血圧測定、血中酸素濃度測定は毎日、朝・昼・晩に看護師さんが測定してくれます。

 

血液検査では…問題なし

尿検査では…問題なし

体温測定では…問題なし

体重測定では…問題なし

血圧測定では…問題なし

血中酸素濃度測定では…問題なし

 

 

□血中酸素濃度測定とはパルスオキシメーターと言う測定器です。パルスオキシメーターの指をはさむ部分は、発光部分とセンサーで構成されています。発光部分は赤色光と赤外光を発し、これらの光が指先を透過したものをセンサーで測定します。血液中のヘモグロビンは酸素との結合の有無により赤色光と赤外光の吸収程度が異なるので、センサーで透過光を測定して分析することにより、血液中の酸素量を測定することができます。

通常、血液中の酸素量は約96~99%ですが、一定レベルを下回ると、立ちくらみ・めまい・卒倒などの症状が起き、最悪の場合生命の危険がありえますので、重要な測定となります。

 

4)感想、思ったこと

 

初めて、ラジオ波焼灼術と言う治療を行いました。

局所麻酔をしてから針を入れるので、針の痛みはありませんでした。

しかし、電流を流している時は、ジンジンと鈍くて強い痛みが襲います。

電流は6~12分間位流すので結構辛かったです。

CT検査の画像では、肝臓の腫瘍はきれいに焼けたのが確認できたので、一安心です。

 

 

5)次の取り組み

 

引き続き、抗がん剤治療。

 

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